元々は海外販売されていたSLXシリーズのDC(デジタルコントロール)ブレーキを搭載したSLX DCが発売されました。
これまで高価格帯リールを中心に搭載されていたDCブレーキが、ついに低価格帯リールにも搭載されるようになりました。低価格を実現するため、搭載されるDCブレーキのグレードは低いものにはなっていますが、目的の釣りに対しては十分におすすめできるリールとなっています。
品番 | ギア比 | 自重(g) | スプール寸法 (径mm/幅mm) | ナイロン糸巻量(lb-m) | 最大巻上長 (cm/ハンドル1回転) | ベアリング数 BB/ローラー |
70 RIGHT | 6.3 | 210 | 34/22 | 12-100、14-90 16-80、20-65 | 67 | 6/1 |
71 LEFT | 6.3 | 210 | 34/22 | 12-100、14-90 16-80、20-65 | 67 | 6/1 |
70HG RIGHT | 7.2 | 210 | 34/22 | 12-100、14-90 16-80、20-65 | 77 | 6/1 |
71HG LEFT | 7.2 | 210 | 34/22 | 12-100、14-90 16-80、20-65 | 77 | 6/1 |
70XG RIGHT | 8.2 | 210 | 34/22 | 12-100、14-90 16-80、20-65 | 88 | 6/1 |
71XG LEFT | 8.2 | 210 | 34/22 | 12-100、14-90 16-80、20-65 | 88 | 6/1 |
基本スペックとしては、良くも悪くも、あまり目立った物はありません。この価格帯のリールとしては一般的なスペックになっています。
自重は210gで他のリールと比較して少し重い部類に入ります。ただ、めちゃくちゃに重量級というわけでもないので、そこまで気にする必要はないでしょう。
また、スプール径が34mmとなっています。先に日本へ投入されているSLX MGLでは32mmだったので、少しサイズアップしています。
34mmスプールは一番汎用的なサイズだと思いますので、これも特別大きいといったものではありません。
ただし、SLX MGLと比較すると、利用用途には大きな変化を与えています。
スプール径34mmと重量21g
SLX MGLを使ったことがある方が、このSLX DCを使うと、その違いを一番感じる要因はこのスプールになるでしょう。
SLX DCのスプール径は34mmであり、スプール重量は21gとなります。重いスプールは回転の初動が遅いものの、廻り出せば高い慣性により長く強く回ることが可能です。
初動が軽いスプールでは比較的軽量で近距離から中距離の釣りを行うのに適しています。
一方で少し重量があり慣性が高いスプールでは重量があり、遠投を行う釣りに適しています。
この特徴からも、このSLX DCが遠投向けのリールであることがわかります。
ブレーキ設定が簡単な「New I-DC4」
このSLXDCに搭載されているDCブレーキは「New I-DC4」という種類が搭載されています。
このNew I-DC4は4段階のダイヤルで幅広いルアーに対応できるブレーキで、元は古いタイプのブレーキシステムですが、調整が最適化されNew I-DC4として今回のSLX DCに採用されました。
ブレーキ設定が4段階しかないですが、執拗に設定を調整する必要がなく、簡単に状況、ルアーに合わせたブレーキ設定の切り替えが可能となります。
SLX DCのおすすめ用途はおかっぱりの遠投専門
このSLX DCの最適な利用用途ですが、ずばり1/2oz以上のルアー(シンカー)で遠投を行う釣り一択となります。
特徴は前述したI-DC4ブレーキとスプールにより、快適に活躍できる用途はこの遠投な釣り一択となります。
また、逆を言えば近距離を1/2oz以下のルアーで狙う釣りであればおすすめできません。
この低価格でDCブレーキ搭載機を手に入れることができるのが、一番のおすすめポイントですが、遠投な釣りしかしない方、用途ごとにタックルを揃えたい方でコストは抑えたい方にはおすすめできます。
おかっぱりをメインに行い、携行タックルを少なくしたい筆者としては、この利用用途が限定されてしまうリールは逆に贅沢品となってしまいます。
そんな方には少し発売から時間が経っていますが、17スコーピオンDCが一番のおすすめ機種であると考えています。